トランプについての俗説

トランプに関わる俗説

 

(タロットカードとの関係)

タロットの小アルカナカード56枚がトランプの原型といわれており、小アルカナにも、4つのスートがあり、各14枚一組からなっています。

その小アルカナの14枚の内訳は1〜10の数であらわされるカードとキング、クイーン、ページ、ナイトの絵札4枚から構成されています。

それゆえ、現在のプレイングカード(トランプ)一組は古代のタロットから受け継がれたものという説もあります。

そしてプレイングカードが普及するに従い、大アルカナタロットが除外され、道化(FOOL)がジョーカーとして残ったものであると考えられています。

又ナイトとページは一緒になってジャックとなり今のプレイングカードの姿になったものではないかといわれています。

 

(トランプカードは暦を模している?)

また、52枚+ジョーカーのカードは、暦を表しているといわれています。

花札は御存知のとおり、一月から十二月までの月を表わしたカードで、一つの月ごとに四種類のカードがあり、合計で48枚あります。

これは太陰暦での週を表わしています。つまり一つのカードは一週間を表わしているのです。

一見、トランプは52+ジョーカで、週とは関係ないように見えますが、トランプもまた一枚が一週間を、全部で一年を表わしています。

 

マスコミ関係者ですと説明する必要はない話なのですが、クールという単位があります。

1クールは13週間を表わします。これはトランプのスートごとの枚数と同じです。

テレビ番組はこのクールを区切りとします。ドラマが26話のように13の倍数で終わることが多いのもここに理由があります。

何故13という半端に見える数字なのかというと、一年は365日、これを7日で割ると52週と1日という数字が出ます。

これを季節の4で割るとちょうど13週となるのです。

トランプはスートを季節とし、一つの季節を13週に分けたものなのです。

そしてジョーカの存在は余った一日です。閏年のときのために二枚あるという考え方です。

花札とトランプの微妙な枚数の差は太陰暦と太陽暦の差だったというのです。

 

(スペードのエースが他のエースと違う訳)

スペードのA(エース)。このカードだけ、ほかの3枚のAとデザインが違っています。

それは、1628年、イギリス政府はスペードのエースに税金をかけ、納税証明印のデザインを複雑にすることで偽造防止としたということに端を発しています。

1628年にイギリス政府は国内で生産されたトランプにカード税を課すようになりました。

さらに1765年、このトランプが税金を納めているという明かしに、スペードのAに製造者の名前を記入することを義務づけられたのでした。

ですから、スペードのAだけが、他とデザインが違っているのだそうです。

やがてAはベルトや王冠で飾られるようになり、その習慣が現在にも引き継がれている訳らしいのです。

 

なお日本では、1902年に施行された骨牌税(かるた ぜい)がありました。そして、1957年にはトランプ類税となって、パッケージに証紙を貼る事が義務化されていたのです。

しかし現在では、1989年の消費税導入時に他の税法と一緒にこのトランプ類税も一本化されました。

(トランプのカードの正しい読み方)

  A(エース) 2(デュース) 3(トレイ)  4(ケイト) 5(シンク)

  6(サイス) 7(セブン)  8(エイト)  9(ナイン) 10(テン)

  J(ジャック/ネイブ)   Q(クイーン) K(キング)

エース、デュースという言い方は、さいころの目の1、2の呼び方です。

ちょっと、「ギャンブラー」っぽくて玄人好みの洒落た言葉使いですね。

 

(絵札のモデルの人物)

トランプのキング、クイーン、ジャックは実はスートによって微妙に絵が違うのです。

現在アメリカや日本で広まっているデザインには、本来、特定のモデルはいないのですが、そうとは言っても、それぞれの絵にはすべて別のモデルが存在すると言われています。

以下は、一般的な一つのモデルにしか過ぎないそうで、色々な説があります。

 

キング

スペード:ダビデ王(ソロモン王の父、古代イスラエル国王)

ハート:アレキサンダー大王(マケドニア国王)

ダイヤ:カエサル(古代ローマ)

クラブ:カール大帝(フランク国王)

 

クイーン

スペード:パラス(ギリシャ神話のアテナ、ローマ神話のミネルヴァ)

ハート:ラケル「レイチェル」(ヤアコブの二人目の妻でヨゼフの母)

ラケルは、アブラハム、イサク、ヤコブ、と続くイスラエル人の祖であるヤコブの妻であり、ヨゼフの母である。

ダイヤ:アージン(由来は不明。Regina<女王>のアナグラムか)アルジーヌとも呼ぶ。

クラブ:ジュディス(カール大帝の息子の妃)

 

ジャック

スペード:ヘクトル(トロイの王子)「トロイ側の最強の戦士:ヘクトルの命運はトロイの命運そのものであった」

ハート:ラ・イル(ジャンヌ・ダルクの戦友)

ダイヤ:オジェ(カール大帝の騎士) 『ボルガー・ダンスクの事』Fate/StayNightに登場した槍の使い手 これだけ有名であればすぐ身元がバレルのでした。

クラブ:ユダ・マカベア(ユダヤの英雄)とも、ランスロット(円卓の騎士)言われています。

円卓の騎士のいう、円卓につく・円卓を囲むと言う事は、そのメンバーひとりひとりは、上下の区別を持たないという意味をもつそうです。

円形に位置することにより上下の区別を意識して無くしていると言う事です。

 

(その他の俗説)

「キングのカード4枚のうち、ダイヤのキングだけが横を向いている。片目だったという説もあるのだが、クイーンの他ににクレオパトラがいて、そちらの方を向いているという説も。」

「トランプのクイーンは、みんな手に花を持っている。」

(各スートの意味)

クローバー:小アルカナのワンド(棒)。イタリア語のこん棒と英語のclubを混同した。

四元素の火、燃えるような情熱を象徴する。

 

スペード:小アルカナのソード(剣)、イタリア語の刀剣を意味するスパダ&古代英語の剣を意味するspadeを転用。

四元素の風、鋭い知性や言葉、合理性を象徴する。

 

ハート:小アルカナのカップ(聖杯)、心臓の訳。

四元素の水、情感、豊かな愛情を象徴する。

タロットでは、ハートの代わりにカップが使われている。これは聖杯を表したもの。

カップがハートになった理由の1つは、それぞれをフランス語で表すと非常によく似ているから。カップは「クープ」、ハートは「クール」。

 

ダイヤ:小アルカナのペンタクル(金貨)、イタリア語で貨幣を意味するデナリが変形してダイヤモンドに。

四元素の地、眼に見える、触れられる感覚や物質を象徴する。

貨幣の単位デナリは、聖書にも出てくるヘブライの貨幣の単位。